最終図面に問題がなければ、工事請負契約を結びます。大きな買い物だけに、契約は慎重に臨みたいもの。というのも、工事に関するトラブルは、契約内容の曖昧さだったというケースが多いからです。納得して契約することが、理想の家への近道です。契約書類は「工事請負契約書」「工事請負契約書約款」「実施設計図・仕様書」「見積書」の4種類。必ず全部に目を通し、全て理解できるまで不明な点は施工業者に尋ね、コピーをもらい熟読を。また、着工前にもう一つ「建築確認申請」が必要です。これから建てようとしている家が、法令基準に照らして問題がないかを行政がチェックします。申請は、専門的な内容も多く含まれるので、パートナーに任せたほうが無難です。
工事に先立って行う地鎮祭。土地をお祓いし、工事の無事居住者の末永い幸せを願う儀式です。地元の神社に依頼するのが一般的ですが、お寺も可能。費用は5万円程度です。また、近隣への挨拶も忘れずに。工事の騒音や粉塵で迷惑をかけるため、手土産を持って、できれば工事責任者にも同行してもらうと好印象です。工事が始まったら、時々は現場で進捗状況を確認しましょう。この時、職人へのねぎらいも忘れずに!昔のように休憩時間の度にお茶やお菓子は用意しなくなりましたが、たまには差し入れを。もし工事の内容に疑問や意見が生じたら、職人ではなくパートナーに相談。柱や梁などの骨組みが完成して、屋根を上げる状態になると、工事の安全を祈願する上棟式(建前)を行います。最近は、これを行わない工法や、簡単な挨拶と工事関係者へのご祝儀だけで済ます場合も。パートナーや家族と相談して決めましょう。
工事の約束事が書かれている。一括委任の禁止、瑕疵担保(入居後の欠陥への補償)、履行、遅延などについて確認を。
家づくりにかかるすべての金額をまとめたもの。工事項目、形状寸法、数量、単価などは内訳明細書を確認、理解しておけば追加変更の場合もトラブルになりにくい。
工事の約束事が書かれている。一括委任の禁止、瑕疵担保(入居後の欠陥への補償)、履行、遅延などについて確認を。
施工者に工事の内容・方法を示す「実施設計図」。工事請負契約書の裏付けとなる。これで表しきれない事項を記載した仕様書を伴う。